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東日本大震災の際に困った首都圏オフィスの事例22
BCPって常識?
大地震発生!その時、緊急対応(数分間)
あわててビルの外に飛び出した!

- びっくりして外に出たら、道路が人と車であふれかえっていた(港区・出版)
- ビルのガラスが割れるのが恐くて、車もいたけど道路の中央まで出て行った(新宿区・コンサルティング)
地震が起きたら外に出るのか、それともビルの中にいるのか?どっちが安全なのか?という質問をいただくことがあります。ただし実際のところ、今回のような大震災が首都圏で起こったら、ほとんどの方は驚きと恐怖で揺れに身を任せるのが精一杯ではないでしょうか。宮城県で被災された方に聞いたところ、揺れがすごくて、避難しようにも歩けない状態だったそうです。誰かがビルの外に飛び出すと、それにつられて出てしまう方が多いのですが、外には危険がいっぱいです。
対策机があれば隠れること。なければかばんやクッションで自分の頭部を守ろう。
頑丈なビルだから、新耐震のビルだから安心なわけではありません。天井材は基本的に軽くつくられているものが多く、耐震強化されているとは限りません。建物は壊れなくとも上から天井パネルや空調機などが落下することもあるので要注意です。
大きな事故になっているものの多くはホールや体育館などですが、オフィスでも実際天井パネルが落下といったことがありましたので、揺れがおさまるまで机の下などに隠れ様子を見ましょう。もし、近くに机がなければ、かばんやクッションでも構いません。身をかがめて頭部を守りましょう。
参考頑丈な建物ってどんな建物?
頑丈な建物とはどんな建物でしょう?それは、「新耐震基準」に合致した建物とも言い換えられます。「新耐震基準」とは、米カリフォルニアでのサンフェルナンド地震(71年)の影響を受け、建築基準法の改正で1981年6月1日に施行された新耐震設計法のこと。50年に制定された建築基準法をもとに建てられた「第一世代」、新潟(64年)、十勝沖(68年)の地震被害による液状化やRC構造被害をふまえて改正された基準法をもとに建てられた「第二世代」という旧耐震建物に対し、「第三世代」は中程度の地震では被害を生じません。また、大地震に対して、部分的被害は発生しても、建物倒壊による人命の被害が起きない強度をもたせるように定められています。