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東日本大震災の際に困った首都圏オフィスの事例22
BCPって常識?
オフィス再開に向けて
立体駐車場から車が出せなくなった

- 立体駐車場から車が出せなくなり、当分の間、車が利用できなかった(千代田区・団体)
- 揺れているあいだ立体駐車場から車が落ちそうになっていた(品川区・システム開発)
都心では、スペースを有効利用するため、立体駐車場が数多くありますが、東日本大震災が起きた時の激しい揺れにより、車がパレット(階)からズレてしまい、宙に浮いてひっかかった状態になってしまったビルもありました。1台がひっかかってしまうと、他のパレットに車が止めてあったとしても、動かすことができなくなります。また、停電時には機械の操作ができませんから、機械式駐車場の場合は、車が出せなくなるといったことも起こり得ます。
対策大きな地震の発生直後に機械式駐車場を作動させると、大きな事故につながる恐れがあるので、必ず安全確認を行ってから入出庫を行いましょう。
機械式駐車場は、震度5以上の地震が発生した場合は、専門家および管理会社の点検を受けてから利用しましょう。中の車がパレットからずれてしまったなどの場合は危険なので、管理会社および駐車場管理業者を呼び、対応してもらうことが必要です。勝手に動かしてしまって二次的な被害が発生してしまうことは避けなければなりません。
また、特にタワーパーキングなど、中の確認がしづらい場合、壁や部材などが剥離・落下するなどの危険もないとはいえませんので、必ず施工または保守会社による安全確認を経たのち入出庫を行ないましょう。
会社として車の利用が外せない場合は、別途、平面駐車場を用意しておいたほうが安心ですが、災害時を想定したレンタカー会社との契約などをあらかじめ考えておくこともひとつの手です。
なお、大規模地震が発生した場合、震源地を中心として広域的な交通規制が敷かれます。これは、主として警察・消防・自衛隊等の実働部隊の人命救助活動をスムーズに実施させるための処置です。一般車両の通行はできないことにご留意ください。