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移転担当者白書
物件見学・絞り込み
物件見学時にチェックするポイント
最高100物件から最低1物件まで
平均見学数・・・12棟
移転候補となる物件をある程度絞り込んだら、次は実際に貸室内を見学する「内見」という段階になりますが、平均見学数は12棟というヒアリング結果になりました。ちなみに最高で100物件(・・・というか数え切れない!)、最低で1物件(意外とあります)と、かなりばらつきがあります。
仲介会社が「内見ツアー」といって、一日のうちに何棟もの物件を効率よく一度に見学できるようにスケジュールを組んでくれることも多いようです。最終的に契約した物件は、最後の方に見たものが多い・・・というわけでもなく、最初に見たときは、そんなにいいと思わなかったものの、いくつかの物件を見ていくうちに目が肥えて、「ああ、最初に見たあの事務所って良かったんだ!」となる場合も。
イメージしていたのと違った!ギャップが発生するポイント
オフィスビルの見学(内見)に行ってみると、それまで自分の想像していたイメージと大きなズレが生じることがあります。そういったギャップの多い箇所はどこかを調べてみました。
1位 | 広さ |
---|---|
2位 | キレイさ・明るさ・新しさ |
3位 | 駅からの距離 |
一番多いのが「広さ」。これは同じ坪数でも、部屋形、柱の位置、天井高、窓の大きさなどによって感じ方が変わってきます。また、共用部を含んでいる・いない(いわゆるグロスとネット)でも左右される。「これならもっと小さい坪数でも大丈夫だな~」とか、「広いと思ったけど、柱が部屋の真ん中にあってレイアウトしづらいな~」とか、「窓側がカーブしていて、デッドスペースが多くなりそう・・・」というように、経験豊富な移転担当であれば、物件資料上で想像できたかもしれませんが、事務所移転初心者なほど、見て感じる部分がとても大きいようです。
次に多いのが「キレイさ・明るさ・新しさ」。これはビルの築年数だけでは判断しづらい部分。築浅なのに壁の汚れが目立っていたり、たばこの臭いが染み付いていたりすると、いくら豪華な建物でもイメージダウンにつながります。逆に築年が経っていても大規模な改修をしていたり、清掃といった普段の管理が行き届いていると思ったより印象がよくなります。
また、明るさについても、一概に北向きだから暗いというわけでもなく、窓の位置や大きさ、隣のビルとの距離、通りに面しているかなど、いくつかの要因によって変わってきます。
そして次に多いのが「駅からの距離」。もちろん書類上であらかじめ「駅徒歩○分」と記載がありますが、ターミナル駅だと改札を出てから実際の出口までが遠く、物件資料では近いと思っていたら、実際は遠かったなんてこともよくあります。
そもそも不動産の表示における「徒歩」の所要時間は、80メートルを1分で歩いたときの単純な計算なので、歩道橋、坂道、信号待ちなどの時間は含まれていません。その辺りも、実際に歩いてみた時とのギャップが生じる要因でしょう。
誰もがチェックする「他にどんな会社が入っているの?」
内見時に誰もがチェックするもうひとつのポイント、それはビルに入居している社名が入ったサインプレートです。「同業の会社は入居していないか?」といったことから、知名度のある会社が入っていれば「イマイチだと思っていたけど、なかなか良さそうだ」と考え直してみたり・・・。そのビルに入居企業の顔ぶれによってビルのイメージも大きく左右されます。
また書類上では分かり得ない「匂い」に気付くこともあります。夕方になると近くのビルに入っている焼き鳥屋からいい匂いが漂ってきて、仕事どころじゃなくなる!とか、アパレル系会社の場合、ビルの1階が中華料理屋だと油匂いが気になって・・・などなど。
このように内見とは、書類では得られない多くの情報が得られる重要なポイントなので、もし物件を見ずに悩んでいるなら、思い切って見学に行ってみた方が思いもしなかったポイントに気がつくかもしれません。
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