人気のビルに入居!のはずが、
確認不足で大失敗・・・

業種
人材派遣業A社
従業員数
50名
坪数
150坪

背景・課題

新しいオフィスを探す際に、みなさんは何を重視して探しますか?何かしら現在のオフィスの改善点をポイントにすることが多いのではないでしょうか。
今回ご紹介するA社は、企業のブランドイメージ向上を移転の重要ポイントとし、今のオフィスよりも新しくきれいなビルを探していました。しかし、より良い環境を求めて移転をしたはずが、きちんと確認をしないと、今のオフィスよりも使い勝手が悪くなってしまうことがあるんです・・・。

築浅の人気物件への移転が決定!

画像 エンジニア専門の人材派遣会社のA社は、事業拡大を見据えて従業員数を増やしたこともあり、新しいオフィスビルへの移転を検討していました。ブランドイメージを向上させるためにも駅近の新しいビルへの入居を移転の第一条件としてあげていました。

数ヶ月にわたるプロジェクトで物件を選定してきた結果、「このビルなら、見栄えもよく来客時にも良い印象を持っていただけるはず!」と、駅近で築浅のきれいなビルに入居を決めました。社内からの評判も良く、移転担当だったT氏は無事条件通りのビルへの入居が決まりほっと胸をなでおろしていました。


希望通りのビルへ入居!しかし思わぬ落とし穴が・・・

しかし、事前の確認不足によって、A社の業務に影響する問題をT氏は見落としていたのです。
定期的にセミナーを行っているA社。新しいオフィスへ移転後、初となるセミナーの開催日を迎えました。そこで思わぬ事態が発覚。移転前のビルでしていたように準備を始めたところ、管理会社から待ったがかかったのです。
「自分たちが思っていた通りにビル内を使うことができず、セミナー参加者からオペレーションの悪さを指摘されることもありました。本来の目的であったブランドイメージの向上という面では完璧なビルを選びましたが、思わぬところに落とし穴がありました・・・」


解決策

入居後に判明した、共用部分の利用制限

「以前のビルではセミナー参加者を誘導するために、1Fのエントランスに誘導看板を出していたんです。ところがこのビルではそれができないということが、注意を受けて初めて分かりました。ここは各フロアに入居しているテナントが多く、案内がないと会場が分かりにくいため、結局セミナー開催時には社員を各所に配置することになりました。新しく作った誘導看板の使い道もなくなり、無駄なコストを発生させただけでなく、今まで以上に人員が必要になってしまいました」

「事前に確認をしておけばよかったのですが・・・たしかに、統一感のあるきれいなビルだから移転を決めました。エントランスに、各テナントの看板が並んでいたり、見た目に雑然とした部分があったら、このビルに入りたい!とは思わなかったと思います。ただ、まさか制限があるとは知らず・・・というよりも前のビルでしていたことは当たり前のように今のビルでもできると思っていました」
事前に確認をしておけば、と後悔してもすでに遅く、セミナー集客のたびに誘導係を立たせるなどの対応に追われることになってしまいました。

ビルの制約も、物件を選定するポイント

オフィスビルの制約はビルによって異なるので、現在入居中のビルで当たり前にできていることも、移転先のビルではできないこともあります。
ビルのグレードと使用上の制約は表裏一体となっていて、グレードを優先するのか使い勝手を優先するのかは、ビルによって様々です。外観の統一感やすっきりさを重視しているビルはある程度の制約はつきものですし、逆に使い勝手を重視しているビルもあります。

そして何を優先して選ぶかは、各企業の条件やこだわりのポイントによって違ってきます。物件を選定する際は、自社の使い勝手と合うかどうか、または許容範囲の変更なのかを、事前にしっかりと確認しておくことがポイントになります。契約をする前に、仲介会社や管理会社に確認しておきましょう。


ぎゅっと詰まったインフォニスタのノウハウ!
思わぬ落とし穴!?事前に確認すべきこと

今回ご紹介したエントランスだけでなく、以下の点も入居して初めて知った!という声を良く聞くポイントです。この他にもビルごとに個別のルールがあるので、事前に確認しておきましょう。

  • 廊下に受付電話や傘たてが設置できない
  • 1Fのテナント案内板は、ビルの指定に合わせて他のテナントと統一しなければいけない
    コーポレート指定の書体やロゴが使用できない
  • 窓に社名や広告が出せない
  • ブラインドもビルの指定があり、コーポレートカラーにできない
  • 給湯室に物をおけない