虎ノ門の歴史と未来に想いを馳せるコラム

“東京の明日”を担う「虎ノ門ヒルズ」が作り替える虎ノ門の未来

文 : 釜井 知典

オフィス街として、古くから東京の経済を支え続けた港区「虎ノ門」。近年大規模な再開発が行われ、街全体がリノベーションされつつある虎ノ門は、“東京の明日”を担う場所として多くの企業がレンタルオフィスや賃貸オフィスの移転を検討する地域です。

そんな虎ノ門に、2014年6月誕生したのが「虎ノ門ヒルズ」。これは、道路の上下に建築物を建てる事ができる「立体道路制度」を活用した不動産であり、環状二号線の「上」に建つ高層ビルとして、大きくメディアにも取り上げられました。また、その高いスペックや充実したアメニティーから、賃貸オフィスの移転をする企業も多く、今港区で最も注目を集めている不動産物件といえます。

虎ノ門のビジネスを支える優れた賃貸オフィス

その完成を待ちわびた方も多い「虎ノ門ヒルズ」。ここ港区虎ノ門で誰もが憧れる賃貸オフィスで、移転を目指す企業も多くいらっしゃいます。

そんな虎ノ門ヒルズの魅力といえば、やはりアートに溢れるエントランス。一歩足を踏み入れると見えてくるのが、白と黒を基調にしたモダンな空間で、その壁面を流れるように様々な意匠やアートが施されています。まるで美術館のような雰囲気を与えてくれるのは、エントランスだけでなく賃貸オフィスやホテルのロビーでも同様で、訪れた方々の目を楽しませてくれます。

また、賃貸オフィスのスペックも申し分ありません。基準階面積1,000坪・天井高2,800mmと大規模な空間が利用可能。床荷重500kg/㎡・フリーアクセスフロア150mmを完備するなど、沢山のIT機器を抱える企業にとって移転メリットの大きな賃貸オフィスとなっています。

特殊階では、基準階を越えるクオリティーの賃貸オフィスが用意されており、天井高3,000mm・フリーアクセスフロア300mm・床荷重全面1,000kg/㎡まで対応可能。今まで虎ノ門になかった、大規模でハイクオリティーな不動産物件といえます。

こういった賃貸オフィスのスペック以外にも、高い人気を誇る理由があります。それが、高い耐震性能です。東日本大震災以来、港区にある物件の多くは、耐震面や防災対策について深く考えさせられるようになりました。
また、環状二号線の上に建つ不動産であるという特徴から、従来よりも強く倒れにくい構造である事が求められます。そういった事から、虎ノ門ヒルズでは災害時に大きな被害を受けない耐震性能として、「セミアクティブオイルダンパー」「ブレーキダンパー」「アンボンドブレース」の3つを採用。更に、二重バックアップ構造の非常用発電設備も備えており、耐震性が強い安心の不動産物件となっています。

そして、良好な賃貸オフィス環境を作り上げる為に必要な、“憩いの場”も忘れてはなりません。虎ノ門ヒルズには、「オーバル広場」と「ステップガーデン」が設置され、忙しいオフィスワーカーの心を癒してくれます。

エントランスにあるオーバル広場では、開業イベントとしてライブ・ヨガ・星空鑑賞会といった催し物が開催され、記憶に新しい方もいらっしゃるのではないでしょうか?ここは、現在でも音楽イベントやビアガーデンなどで利用されており、赤坂に劣らない港区の新たなエンターテイメント発信地として注目を集めています。

一方、内部に位置するスキップガーデンはそれと対照的な設計がなされており、賃貸オフィスユーザーや居住者の“憩いの広場”となっています。中には小川まで設置され、名前の通り“スキップ”したくなるような穏やかな空間が広がっています。

虎ノ門最大規模の貸し会議室「虎ノ門ヒルズフォーラム」

虎ノ門ヒルズの4〜5階を占めるのが、「虎ノ門ヒルズフォーラム」。ここは、3つのホールと4つのミーティングルームによって構成される、虎ノ門最大のカンファレンス施設です。

大きな特徴は、面積3,300㎡という広いホールとそれを有効活用できる無柱構造で、映画館のように圧倒的な開放感を味わう事が可能。また、ホールに併設されたロビーやミーティングルームと繋げて利用する事もできますので、より広い会議室が必要な方のニーズも満たしてくれます。そして、4階・5階を連動して利用できる事も大きなメリット。全てのセッションを同時進行させるといった、ここでしかできないダイナミックなセミナーや講演なども可能です。

その他にも、疲れを感じにくい椅子やデスクの設計、ホテル「アンダーズ東京」と提携したホスピタリティーなど、細部に至るまで会議の生産性を上げる工夫がなされています。

更に魅力的なのが、多彩なケータリングサービス。会議の際、軽食やお弁当などを利用する事があるかと思いますが、仕出しの量や質などそれぞれのニーズに合わせて柔軟に対応する事が可能で、参加者の大切なコミュニケーションツールとして活用する事ができます。また、料理を提供するのは、虎ノ門ヒルズフォーラムが厳選したホテルやレストランのみとなっており、ホテルオークラ東京やミシュラン星付きのレストランを手がける「CITABRIA(サイタブリア)」など、賓客にぴったりの上品な味を用意する事が可能です。

このように豊かなサービスが受けられる物件は虎ノ門でもまだ少なく、そういった点からも大きく話題を呼んでいます。このようなアメニティーの豊かさも、虎ノ門ヒルズに賃貸オフィスを移転したいと考える企業が多い理由といえるでしょう。

“東京の明日”を作る虎ノ門

虎ノ門ヒルズを筆頭に、数々の再開発が進められる虎ノ門は、「ToMoTo(TOMORROW'S TOKYO)」とも呼ばれ、“東京の明日”を導く場所へと変化しようとしています。

そんな虎ノ門を拠点地にと考える企業は増加しており、虎ノ門ヒルズ建設後は特にその動きが顕著となっています。その為、店舗やレンタルオフィス・賃貸オフィスなどの移転を検討される方も増加傾向となっていますが、それは再開発による影響だけではありません。

その理由といえるのが、「アジアヘッドクォーター特区」における虎ノ門の役割です。
実は、虎ノ門ヒルズはこのアジアヘッドクォーター特区の中心的な役割を担う為に誕生した不動産で、今後虎ノ門の国際競争力向上を目指す為に大変重要な物件といえます。それを満たす為に、ハイスペックな賃貸オフィスや国際水準のカンファレンス施設などが作られたといっても過言ではありません。

世界を代表する企業が集積し、新たな“東京の明日”を築くのは、虎ノ門なのかもしれません。

文 : 釜井 知典

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